
基本情報技術者試験は、
数学をやっている人の方が有利かも・・・

数学をやっていないと合格できないのかな?
いいえ、大丈夫です。
基本情報技術者試験は、
数学の経験がほとんどなくても合格できる試験。
小学生から中学生の簡単な算数と数学ができれば十分に合格できます。
そこで今回は、
基本情報技術者試験は数学の経験が必要なのか、
数学の問題はどのくらいの出題率なのか、という疑問についてお答えします。
基本情報技術者試験は、
数学の経験がある人の方が有利ですが、
有利なだけで合格できるかはその人次第です。
数学ができなくても合格できた人は一杯いますし、
逆に数学の経験が有っても合格できなかった人もいます。
だからこそ数学が苦手だという人も、
根気強く勉強を進めれば、試験には十分に合格可能であると覚えておいてください。

基本情報技術者試験の計算問題は、
出題数が多い訳じゃないし、そんなにレベルも高くないよ

特定の計算式を頭に入れるだけでいいから、
数学の経験はあまり必要ないな

ただ数学の経験は必要ないだけで、
勉強しなくて良い訳じゃないからね。

計算問題は、
できるようになれば点取り問題になるから、
キッチリ勉強するべきだぞ!
・出題される問題は数学というより算数レベル

基本情報技術者試験に出題される計算問題は、
・情報数学の基礎である確率
・分数と小数の計算
・中学生の数学で習う方程式
以上くらいです。
例えば以下の問題は、
基本情報技術者試験では定番のMIPSを求める問題です。

出典:基本情報技術者試験 平成29年秋期 午前試験 問9
一見すると「ナノ秒」とか、MIPSだとか難しい用語が並んでいて、
複雑な計算が必要に思えますが、やっていることはすごくシンプル。
極端に言ってしまえば、「ナノ」という単位とMIPSに関する知識があれば、
以下のような単純な割り算で答えが出せます。
手順1: 1 ナノ秒= 1,000,000,000
手順2: 1,000,000,000/20 = 50,000,000
手順3: 50,000,000/1,000,000 = 50MIPS(選択肢「エ」)
より詳しく説明すると、MIPSは1秒間に実行できる命令数(百万単位)を求める指標なので、
1秒間で実行できる命令数を求めるために、
1,000,000,000を問題文にある平均実行時間の20ナノ秒で割ります。
1,000,000,000/20 = 50,000,000(手順2)
あとは50,000,000をMIPS(百万単位)にするために、
50,000,000を1,000,000で割る(手順3)と、
50MIPS(選択肢「エ」)になる訳です。
上記の式からも分かる通り、
基本情報技術者試験で出題される計算問題は、
やり方さえ分かってしまえば、1問あたり1時間程度の練習で十分に習得できます。
ただし解き方が簡単だからといって、計算問題の練習をせずに本番に挑むのは危険です。
問題文もそれなりに読み慣れていないと、
計算式が立てられないため、必ず過去問題で練習を積み重ねてから試験に臨んでください。
ちなみに計算問題を解く上で重要なのは、計算を紙に書いて練習するという勉強法です。
パソコンやスマートフォン上で過去問題を暗算で解くなんて勉強をしていると、
いざ本番の試験の時に、計算式が書けなくて問題が解けないなんて事態が発生します。
過去問題の復習に慣れてしまうと、やりがちな勉強法であるため注意しましょう。

計算問題を勉強する際には、
過去に出題された計算問題を復習するだけで十分だよ

ただ、過去に出題された計算問題の範囲が広くてな・・・

確かにね。
次の見出しでも解説するけど、計算問題は問題の出題率に比べて、
出題範囲が広いって印象を受けるね

特に難しく感じるのは、
会計とか財務を出題しているストラテジ系の問題だな。
電卓を使いたくなるぞ・・・

でも基本情報技術者試験では、電卓は使用できないからね。
頑張って勉強するしかないね
・計算問題の比率は全体の2~3割

実のところ基本情報技術者試験の計算問題は、
出題率はあまり高くありません。
平成30年春期の午前試験を例にしてみると、
80問中7問程度しか計算問題は出題されませんでした。
しかし計算問題を試験範囲とする内容は、
・再帰関数
・MIPS
・故障率の計算
・稼働率の計算
・ファンクションポイント法
・データ転送計算
・線形計画法
出題率が高い内容だけでも、こんなに種類があります。
だからこそ出題率が低いからといって油断していると、
痛い目を見るため注意が必要です。
また午前試験では計算問題の出題率は約1割と低めですが、
午後試験では3~4割と出題率が跳ね上がります。
中には選択問題が含まれているため、全ての問題を解く必要はありませんが、
できる限り計算問題を解けるようになっていた方が、有利に試験を進められるでしょう。
より詳しい説明は、以下のリンクから。


ちなみに基本情報技術者試験は、
2019年秋期試験より午前試験において数学の出題率が増えます。
詳しくは以下のリンクにて情報をまとめてありますので、
是非ともチェックしておいてください。


計算問題に見切りをつける方法は、あくまでも最終手段だ。
すべての計算問題を逃すと、
午前試験だけでも10点以上は、点数を落とす計算になるからな

ちなみに午後試験で計算問題をすべてスルーすると、
選択問題で難しい問題を引く可能性が高くなるよ

ちなみに試験の得点に関しては、
以下のページに情報をまとめてあるぞ。

試験を受ける人は、必ず試験の配点を頭に入れておいてね。
勉強の優先順位を決めるために、重要な要素だからね

・どの分野から計算の練習を始めるか?


計算問題の練習を始めたいけど、
どの分野から手を付けたら良いのかな?
そんなあなたは、
情報数学の基礎とも呼べる、ビット計算の分野から勉強を始めると良いでしょう。
ビット計算は、
・補数表現
・少数の表現
・シフト演算
といった情報数学の基礎が詰まっている分野です。
午後試験のプログラミング言語問題として出題される、
アセンブラ言語の予習にもなります。
アセンブラ言語は、
プログラムを触ったことのない人にピッタリなプログラミング言語であり、
試験に出題される問題が簡単、内容が覚えやすいといった特長があります。
だからこそ基本情報技術者試験を受けたことのない人は、
ビット計算からアセンブラ言語へといった勉強の流れを作り、
効率よく勉強してはいかがでしょうか?

ちなみにアセンブラ言語というプログラミング言語は、
どんな言語なんだ?

アセンブラ言語(CASL2)というのは、
午後試験で選べるプログラミング言語の1つだよ。
言語自体が覚えやすく、問題が簡単であるといった特徴があるね

なるほど。

拡張性が少ない言語ではあるけど、
プログラミングの基礎を学ぶにはピッタリの言語だよ。
詳しくは以下のページに解説を載せているから、
是非ともチェックしてみてね

まとめ
基本情報技術者試験に数学の経験は必要なのか?
答えは、経験があれば有利ですが、無くても勉強次第で十分にカバー可能です。
・計算問題の問題比率は2~3割程度
・初心者はビット計算からの勉強がおススメ
しかし、2019年秋期試験からは、午前試験において数学の出題率が上がります。

そのため数学の問題でも点数が拾えるように努力して、
点数の底上げを目指してください。
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