基本情報技術者試験の合格率は、過去10年間で20%~30%を推移しています。
ただ過去の基本情報技術者試験の合格率をチェックしたところ、
試験によっては合格率が8%なんて試験もあったようです。
そこで今回は基本情報技術者試験の合格率をグラフしてまとめてみました。
目次
また近年10年間の試験に関しては、とある傾向が見つかりました。
状況によっては、勉強を進める際にかなり重要な情報となるため、
是非とも頭に入れておいて頂ければと思います。

基本情報技術者試験って
昭和44年から始まっている歴史ある試験なんだね

初期の試験だと試験の開催が年1回とか、
今では耳にしないプログラミング言語が選択できたらしいな

今の試験とはかなり内容が違うんだろうね

むしろ別物と考えてよさそうだぞ
・合格率の推移グラフ(平成21年度~平成31年度春期)
まずは現在行われている試験のベースになっている
平成21年から平成31年春期における試験の合格率をご覧ください。

上記のグラフをパッと見た限りでは、
近年10年間の試験における合格率には、以下のような傾向が読み取れます。
・高い合格率が出た次の試験は合格率が低い
・低い合格率が出ても次の試験が簡単になる訳じゃない
・試験によって合格率が10%以上違う
特に2つ目の「高い合格率が出た次の試験は合格率が低い」といった傾向は、
状況によってはかなり重要な情報となるため覚えておきましょう。
ちなみに現在では多くの学生が選ぶ、
プログラミング言語の表計算が導入されたのも平成21年の試験であり、
マネジメントや戦略系の分野に範囲が広がったのも平成21年の試験からです。
また平成26年度の試験からは、情報セキュリティの分野が重視されるようになりました。
内容としては、午前試験では情報セキュリティ分野の出題が増加して、
午後試験ではセキュリティ問題が必須問題に。
そのため合格率や内容を参考に勉強をするならば、
セキュリティ問題が必須問題となった平成26年度以降の試験を重視しましょう。

平成26年度からセキュリティの問題が重視されているっていうが、
合格率に大きな違いはないんだな

そうだね。
セキュリティの出題率が上がったり、
必須問題になっていたりするだけで、
問題の難易度自体は上昇していないからね

人によっては、
セキュリティの問題が得意っていう人もいるだろうからな

ただ油断はしてはダメだよ。
セキュリティ問題の出題率が高いってことは、
新規問題の出題率が高い可能性もあるからね

難しいところだな・・・

ちなみに以下の記事は、
セキュリティ問題についてまとめてあるから、
気になる人はチェックしてみてね


セキュリティの分野は、午前試験では出題率が高く、
午後試験では解答必須になっている問題だ。
だから勉強の優先順位はかなり高いぞ
・合格率の推移グラフ(平成13年度~平成20年度)
次に平成13年度から平成20年度の合格率をまとめたグラフになります。

平成13年度から平成20年度の試験は一目見れば分かる通り、
現行の試験と比べて、合格率がかなり低くなっているのが分かると思います。
なぜ合格率が低くなっているかというと、
・勉強の情報を得られる媒体が少なかった
といった要因があるからだと推測します。
また平成13年は、
現行の基本情報技術者試験という名称になった始まりの年です。
当時の試験内容は、ソフトウェア開発に重点が置かれており、
情報数学の分野や計算問題の出題比率が高いという特徴がありました。
現行の試験とは、かなり毛色が違う試験となっているため、
興味のある人は、以下のリンクから過去問題をチェックしてみてください。

平成13年度から平成20年度の試験は、
計算問題ができるかどうかで合格率が大きく変わっただろうね

管理人もこの時期の試験を一度だけ受験したことがあるが、
計算問題で見事に玉砕したようだなw

あと午後試験の内容も、
今の試験と比べるとかなり違うよね

当時はプログラミング言語問題だけが選択問題になっていて、
他の問題は解答必須だったからな

プログラミング言語をちゃんと勉強していないと、
合格はかなり厳しかっただろうね
・合格率の推移グラフ(平成6年度~平成12年度)
次に平成6年から平成12年の試験における合格率の推移になります。

平成6年度の試験は、
午後試験の解答方法が記述式からマークシート方式への変更がされた試験となっています。
現在では使用できない電卓が使用可能であり、
一部免除制度が導入された試験でもあったようです。
また名称が現在の基本情報技術者試験ではなく、
第二種情報処理技術者試験として実施されていた試験でもあります。

基本情報技術者試験は元々、
記述式の試験を採用していた歴史があるんだね

まあ平成6年辺りの試験は、基本情報技術者試験ではなく、
第二種情報処理技術者試験という名前だったがな。

当時は、2種なんて呼ばれていたらしいね

ちなみに基本情報技術者試験では、
電卓が持ち込み不可であるように、
試験において使える物が指定されている。

以下の記事で基本情報技術者試験における持ち物をまとめているから
必ずチェックしておいてね


・合格率の推移グラフ(昭和61年度~平成5年度)
昭和61年度の試験は、
基本情報技術者試験(第二種情報処理技術者試験)が、
年2回の開催になった初めての試験です。

また見て分かる通り、昭和61年度から平成5年度までの試験では、
時折1桁台に迫る合格率を叩き出していたようです。
他にも昭和から平成にかけての試験では、
午後試験で選択するプログラミング言語に、
FORTRANやPL/Iといった今ではあまり耳にしない言語が使われていました。
他にも平成4年度秋期の試験では、
今では定番になったC言語が追加されたようです。

FORTRANとかPL/Iは、聞いたことが無い言語だね

今の試験で選べる言語は、
Java、C言語、Python、アセンブラ、表計算
以上の5つだから、ほとんど入れ替わったことになるな

それだけパソコンと情報処理という分野は、
内容のサイクルが早いってことだね

たったの3年や5年で、
技術が大きく進歩する世界だからな

ちなみに午後試験のプログラミング言語で
どのプログラミング言語にしようか迷っている人は、
以下のリンクを参考にしてみてね

・合格率の推移グラフ(昭和44年度~昭和60年度)
最後に昭和44年から昭和60年の合格率をまとめたグラフになります。

昭和44年度から昭和60年度の試験は、
現行の年2回の試験ではなく、年1回開催の試験であったようです。
また初めて開催された昭和44年の試験では、
合格率が8.3%であったように、
実験的な意味合いが強い試験でもありました。
そのため基本情報技術者試験の初期の試験に関しては、
現行の試験とは別物と考えてしまってよいかと思います。

なんかこうして時代を追ってみると、
基本情報技術者試験は色々な変化があったんだね

試験範囲の変更、プログラミング言語の変更、試験方式の変更
それこそ細かい変更を含めて数えたらキリが無いほどだろうな

まあ昭和44年から実施されている試験だからね。
歴史が長いということは、
それだけ変化しているという裏返しでもあるんだろうね
まとめ
今回は基本情報技術者試験の合格率の推移について解説しました。
基本情報技術者試験は、さまざまな変更があって現状の試験への調整されたようです。
ちなみに現行の基本情報技術者試験は、以下のような傾向があります。
・高い合格率が出た次の試験は合格率が低い
・低い合格率が出ても次の試験が簡単になる訳ではない
・試験によって合格率が10%以上違う
試験に臨む上でなかなか有益な情報であるため、
頭の片隅にでも覚えておくようにしましょう。
コメント
制度変更してからの合格率だけでなく、変更前の合格率も掲載してほしかったですね。
可能であれば、1980年代あたりから。
みみこんさん。
コメントありがとうございます。
昭和44年からの合格率を載せた資料を持っているため
時間がある時にまとめたいと思います。
ただ予定では、年明け1月中での更新になると思いますので、
気長にお待ち頂ければ幸いです。
合格率の記事に、昭和44年(1969年)からの合格率をまとめたグラフを追加しました。
参考にして頂ければ幸いです。